旅行期間	２０２３年８月２日（水）～４日（金）
受付	神戸空港2階スカイマークカウンター付近8：00～８：20

日	スケジュール
８月２日	神戸空港9：10（飛行機）→新千歳空港11：00/11：30(バス）→さっぽろ庵（昼食）12：40～13：40→層雲峡温泉（ホテル大雪）１７：１５頃　泊
８月３日 （登山）	層雲峡温泉（ホテル大雪）前５：２０ 登山開始です。まずは層雲峡・黒岳ロープウエイ＆リフトに向かって出発　層雲峡駅５：３０/６：００→黒岳７合目（1500ｍ） →　黒岳（1984ｍ）～黒岳石室まで途中中止～旭岳（2185ｍ）縦走　下山→　姿見平　→旭岳ロープウエイ→山麓駅（徒歩）→　旭岳温泉ラビスタ大雪山 １７：００ ※歩行距離/１２ｋｍ　歩行時間/８時間　標高差1000ｍ　　　大雪山縦走が中止になり羽衣の滝＆天人峡に変更
８月４日 （観光）	ホテル９：００→四季彩の丘10：00～１１：００→ファーム富田（自由昼食）11：30～13：30分→千歳空港16：20/17：45→＜SKY176＞ →神戸空港19：45

	神戸空港から ９時１０分出発です。 ご覧の様に雲一つない 快晴でした。
予定通り１１：００に 千歳空港に到着し、 途中、札幌市内で 昼食をとました。 　窓では、広大な 北海道の大地を 体感しました。

縦走路のコースは、黒岳七合目からロープウエイ姿見までの山歩きです。 縦走路の黒いライン実際に歩いたコースで→が歩いた方向です。 黒岳石室から折り返しています。

主催者	神戸新聞旅行社
日・時	令和5年8月３日
天候	曇り後雨
コース名	大雪山（黒岳・旭岳）縦走
参加メンバー	男８名女７名の計15名と山岳ガイド3名 の計18 名 ※ガイドの１人はアイヌの血を引く頼りになる人でした

今回の大雪山（黒岳-旭岳）縦走の山旅は、出発日の天気はご覧の様に北海道共に快晴で文句ない天候でしたが、 ２日目の登山日には残念ながら悪天候で、緯度の高い大雪山はオホーツクから吹きつける風や雨は日本アルプスの3000ｍ級 の山と変わりない厳しい環境になり安全を考慮しで途中引き返すことになりました。 　　しかし、他の観光である温泉・グルメ・名所見物では飽きることのない贅沢で最高の北海道の旅になりました。

縦走の起点黒岳に向かって
写真中央黒岳全景

前方の建物はリフト乗り場です。

	４時５１分予定通り　　　 層雲峡温泉（ホテル大雪） に到着。ご覧の様に 天気も良く、明日には 天気が崩れるとは 考えられません。 　今夜は、温泉と夕食を 楽しもうと思います。 写真← 　翌日の８月３日５時２０分ホテル大雪前に集合し 朝食を済ませ、ホテル前から登山開始です。 　写真は、層雲峡・黒岳ロープウェイ層雲峡駅 へ向かって歩いています。写真中央の尖がっている山は 目標の黒岳（1984ｍ）です。
層雲峡・黒岳ロープウェイ 層雲峡駅 ５：５１到着
	黒岳五合目　 （写真←）黒岳ロープウエイ黒岳駅に6：２６到着 黒岳駅前で、現地の山岳ガイドさんと合流し, これからガイドのお世話になります。 乗り継ぎのリフトに向かっています。 写真↑（中央の山が目標の黒岳です）
写真→ リフト乗り場に 向かっています。 前方に観える山は 黒岳全景です。 ←リフト乗り場６：３８ ・７合目ロッジ　　　　　 ・登山口　　　　　　　　 ・黒岳カムイの道　　　 へと進んでいます
	黒岳七合目（１５００m）7：00　　黒岳リフト到着 冬はこの辺り大雪山層雲峡黒岳スキー場になります。 　黒岳７合目からが本格的な、登山の始まりです。 ２班に分かれ、私の担当される登山ガイドはアイヌの 血を引く方でした。 　この辺りは、人を襲い人肉を食べるヒグマが生息 しているそうです。皆様の安全は私が命がけで 守りますとおっしゃり安心しましね。 　アイヌ民族の「熊送り」という宗教儀礼のお話もされ、 ヒグマは、神（カムイ）の化身とみなし狩りで得られた 熊の魂に「肉と毛皮」の恵に感謝し天界に送り返しうえで 再訪を願う「狩り熊型熊送りの儀礼」と小熊を一定期間 飼育し絞め殺して祭る「飼い熊型熊送りの儀礼」の お話をされました。 　アイヌ民族は飼育している熊と会話をするそうです。

７時３６分に黒岳リフトから本格的な登山開始です。スタート地点は1500ｍですから、黒岳は1984ｍなで 実質４８５ｍの高低差を登ることになります。では頑張っていきましょう！

登山道は、綺麗に 整理され登り やすかったです。 　薄曇りですが、さすが 北海道大雪山です。涼しくて 登山するのに快適な環境です。 　遠くの眼下に（写真→） リフトのケーブルと出発地点の 宿泊したホテルが観えます。
	黒岳九合目に８：２７到着。 遠くにマネキ岩が観えました頂上まで もうすぐです。 　天気予報通り早朝は薄日が差すまずまず の天気でしたが、その後曇り空になって、 ポツリポツリと雨が降ってきました。 　ガイドさんは、雨具を着るようにとの 指示があり、特に雨具のズボンの方をはき 上着はいつでも着れるようにとの指示があり ましたが、私はそれを無視し頂上の広いところで 着ることにしました。 　しかし、それが大袈裟ですがその後生命の危険 を感じました。昔、大雪山系トムラウシ 遭難事故で、低体温症による死亡事故を思い 浮かぶような出来事です。
8：52マネキ岩通過 　疲れをまったく感じません。気温も20度前後だと 思います。肌に感じない程度のポツリポツリと降る雨 ですが気にならず、風もなく順調に進んでいます。 　今日の、大雪山黒岳～旭岳縦走もこの程度なら 大雪山縦走の目標達成が出来そうな感じです。 その時はそう思いました。

黒岳七合目スタートしてから登頂するまでに見かけたお花畑



黒岳七合目スタートしてから登頂するまでに見かけた高山植物

チシマノキンバイソウ	ｺｶﾞﾈｷﾞｸ	ハイオトギリ
ハクセンナズナ	ミヤマサワアザミ	ミヤマリンドウ
ダイセツトリカブト	タカネトウウチソウ	エゾイワツメクサ
ヤマハハコの蕾	ウメバチソウ	ウメバチソウ（白）とハイオトギリ （黄）
ヤマハハコ（白）とハイオトギリ（黄）		マルバシモツケ

９：０９に黒岳山頂に到着する。七合目を7：00にスタートしたのだから2時間のコースタイムです。
携帯登山マップでは、1時間４０分のタイムですから２０分遅れのゆっくりペースの登頂です。

黒岳山頂

標高１９８4ｍ

登頂した途端に遮るものなく、直にオホーツク海から吹きつける強風は大型台風並みの強風に驚きました。 予定していた、雨合羽の下のズボンを履くことは不可能です。リュックから出そうものなら荷物が吹き飛ばされます。 大雪山山系は２０００ｍ級の山ですが緯度も高いので、気温も低く３０００ｍ級並みの厳しい環境です。 　まだこの程度であれば、大雪山縦走の登山は目標達成出来そうです。身も心もはずんでいます。しかしこれから 生命の危機を感じる様な出来事になるとは想像もつきませんでした。

９：１１に黒岳山頂から旭岳に向かって出発です。
次の目的地は黒岳石室で、ここから0.8Km（800m）の距離です。

	目指すは、大雪山の主峰旭岳（2115ｍ）です。 これからロングの縦走路です。途中、黒岳石室 によってトイレ休憩をします。 　ルンルン気分で、尾根を進んでいたのですが、 黒岳山頂を出発して徐々に雨足が強まっていき ズボンがずぶ濡れの状態になりました。 下着類も濡れてしまい、これからの 縦走は大丈夫か、一抹の不安を感じた。 強風と、寒さで低体温症の心配も出てきた。 とりあえず、黒岳石室でトイレ休憩の の時に着替えようと思います。

黒岳を出発し、旭岳に向かって黒岳・旭岳縦走の尾根歩きが始まりました。 途中、雪渓とお花畑が目にお入り雪渓と高山植物のコラボは素晴らしい美しさを感じた。 しかも人間の手を加えないで作り出す自然界の造形美は強く感動を与えてくれました。 　山岳ガイドさんがおっしゃった通り、大雪山の高山植物は日本で最も美しいです。 尚且つ、日本で最も古い国立公園で広さは日本一です。大雪山の魅力を肌で感じましたね。

雪渓とお花畑

９：３５黒岳石室に到着

写真は、黒岳石室を起点として東西南北における
それぞれの山を表示する道標です。

		桂月岳（1938ｍ） N ↑
旭岳（2291ｍ） W←			黒岳（19８４ｍ） →Ｅ
		↓ S 北海岳（2146ｍ）

トイレで、濡れたズボン着替え、実はザクが25リットルで着替えのズボンが入らずに下着と半パンで GORE-TEXレインウェアを上下着ました。私は、これが低体温症の原因になるんじゃないかと 心配しました。晴れたらいいのですが、これからロングの雨風低温の縦走路では耐えられません。 ちょっとしたミスが命とりになります。ものすごく心配したのですが、山岳ガイドのリーダーが この悪天候では、無理なので安全を考慮してここから引き返しますとの判断が出ましたので やれやれですわぁ～　このまま予定通り進めば、史上最悪の遭難事故トムラウシの二の前になる 可能性もありました。 　やっぱり、想像以上に大雪山は自然環境が厳しい山だと、ヒシヒシと感じました。 安全第一で引き返すことがベストだと感じ、命あってのリベンジですからね。もう一度、挑戦したい山です。

１０：１０黒岳石室を折り返して黒岳を通り下山

登山者の表情は少し うつむき加減で がっかりしている様子 ですね。 天気の良い日に もう一度訪れたいと 思います。

黒岳頂上から黒岩石室までの稜線で見かけた高山植物

イワギキョウ	コマクサ
チングルマ	エゾツツジ

今回の大雪山黒岳から旭岳縦走の本格的登山は上級者向きの登山になります。参加申込してか少々緊張していました。 広大な大雪山縦走登山は憧れでもあります。 悪天候の為、黒岳を登頂してから旭岳縦走途中黒岳石室で大雪山縦走は途中中断になりましたが、全体の行程からすれば、 １０分の１しか進んでいません。 　強風雨天の悪天候は非常に危険だと思います。何年か前のトムラウシの遭難事故により多数の死者が あった事を思い浮かべます。原因は低体温症によるもので、汗が冷え強風と雨天そして寒さにより低体温症にかかり 体力が徐々に消耗し歩行困難になり睡魔が襲い亡くなっていくんでしょうね。遠い昔大学２年生の頃、奥穂岳から 槍ヶ岳縦走の登山の時、低体温症の初期を体験したことを思い浮かべました。涸沢から穂高山荘に向かう途中に強風と雨に会い 寒さが加わり唇が真っ青になり震えが止まらず体温も徐々に下がっている様で地獄を体験しました。穂高山荘に到着し ストーブで身体を温め衣類を乾かしゆっくりと休息をとったときは生き返りましたね。 　今回の大雪山縦走はロングの行程で避難小屋はありません。まして、私はミスを犯してしまいズボンを雨でぬらしてしまいました。 取り返しのつかないミスです。大事をとって縦走途中黒岳石室で縦走を断念して下さったガイド の判断に感謝です。やはり、悪天候の登山は危険がつきものです。命あってのリベンジですいからね。 　大雪山縦走はもう一度訪れたく思います。この目で見たかった雲ノ平のお花畑は日本一美しい景観だそうです。 世界一ともいわれているそうですがね。 2023/08/10　タッチ