京都・宇治歴史ロマンの旅

平等院鳳凰堂
世界文化遺産
平成26年5月25日（日曜）

阿字池対岸から鳳凰堂を望む

極楽浄土の憧れ
関白頼道が作り出したこの世の浄土、１０００年の時を越え佇む。
（１０５２年、藤原頼道によって開かれた寺院。）
救いなき末法の世に、平安貴族が願いを込めて景勝の地・宇治に再現させた浄土世界。
王朝文化の粋を集めて建立させた御堂が阿字池の水面に優雅な姿を映す。

	宇治橋より橘島と朝霧橋（左）方向を望む。 そしてその対岸には宇治神社が建ち、 右側木立の右手に平等院が建つ。（←） 宇治橋（↑） 古くから京都と奈良を結ぶ交通の要衝 であった。６４６年（大化２年）に初めて 架けられたという伝承もある古橋。
宇治駅を降りると、目の前には宇治川と 宇治橋が観えました。この宇治橋を 渡り平等院鳳凰堂に行きます。宇治橋に 渡る手前に有名な茶屋（通園）があります。
	宇治橋を渡りきったところに 紫式部像があり、宇治橋とのコラボで 源氏物の風情を感じる事が出来ました。 紫式部像を通過し、今回の目的地 平等院鳳凰堂に行きます。

では、平等院鳳凰堂の様子を寺院内略図に沿って拝見しょうと思います。

平等院内略図

色んな場所から鳳凰堂を撮ってみました。

鳳凰堂(中堂）の屋根には棟飾りの鳳凰一対が飾られている。


途中、鳳翔館があり入場することにしました。ではその様子をご覧ください。

棟飾りの鳳凰（←）の美しさに感銘しました。 当時の芸術は素晴らしかったのですね。 御堂の華麗な空間と至宝が 草創期の輝きを今に伝える。 鳳凰（←） 鳳翔館の内部（↑） 美に迫る鳳翔館 雲中供養菩薩像が展示されています。

インターネットで鳳凰を調べると 　鳳凰（ほうおう）は、中国神話の伝説の鳥、霊鳥である。 日本や朝鮮など東アジア全域にわたって、 装飾やシンボル、物語・説話・説教などで登場する。 　大陸文化の影響があったことに深く感銘しました。

平等院鳳凰堂は、救いのない末法より人々はその苦しみの乱世から逃れ
救いを求めこの世の極楽浄土を再現したものがこの平等院鳳凰堂に安置されている
本尊阿弥陀如来像と雲中供養菩薩像です。
その様子をカメラに収めました。

鳳凰堂の天空世界を雲に乗り、楽を奏でる菩薩達が優雅に舞う

救いを求める民はこの極楽浄土の再現を鳳凰堂（中堂）で観たに違いない。 乱世の世に、この平等院鳳凰堂に訪れた参詣者は随分癒されたことでしょう。 現在でも、平等院鳳凰堂に訪れた人々も古の時代と同様に随分癒されます。 　残念ながら、鳳凰堂（中堂）内部に安置されている本尊阿弥陀如来像と 雲中供養菩薩像は鳳凰堂入場に、待ち時間が３時間だったのでパスしました。

昼も過ぎ、お腹もすいたのでそろそろ平等院を出る事にします。
勿論、休憩には茶屋（通園）に決定です。


通園茶屋にて

吉川英治の名作「宮本武蔵」にも登場する日本一 古いお茶の店。創業は何と１１６０年。宇治橋の 東詰にあるこの店先で、昔の旅人も足を 休めていたかと思うとロマンがかきたてられる。	抹茶クリームあんみつ 見た目も綺麗で、美味しかったぁ〜 ボリュームがあり、昼食としました。

店内から、宇治川・宇治橋を覗いてみました。 初夏の香りが清々しく感じ、川面から反射した 太陽光が窓ガラスを照らし、安らかな気分 になりました。古から旅人は、通園茶屋で 旅の疲れを癒していたのでしょうね。 足利義正・豊臣秀吉・徳川家康を始め 諸大名も、この茶屋でお茶などを 召し上がって行かれたことが記録に 残っています。 京や大和路を往き来したであろう面影が 偲ばれます。

休憩も取り、お腹も満腹になり、茶屋(通園）を後にし、朝霧通りをブラブラしていると
朝霧橋と「宇治川十帖」の古跡がありました。
雅な京の雰囲気が漂い旅行気分満開です。その前方に、宇治神社の鳥居があり、
宇治神社そして、宇治上神社（世界文化遺産）へと順に訪問しました。
※宇治神社と宇治上神社は明治時代まで一体で離宮上社と呼ばれていました。

	宇治十帖モニュメント 宇治市内には、「宇治十帖」の古跡が点在し、 それを象徴した宇治十帖モニュメントが朝霧橋 に近い宇治川沿いに立つ。ヒロイン 浮舟と匂宮が小舟で橘の小島にわたる、 物語の一場面をモチーフに したもの。
宇治上神社（世界遺産）の拝殿（→） 拝殿背後に建つ本殿は、平安時代後期に 建てられた我が国最古の神社建築。 宇治上神社

宇治神神社を拝観し、「さわらびの道」を通りこの旅最後の訪問地
源氏物語ミュージアムへ訪問することにします。


源氏物語ミュージアム
千年の時空を超えて広がる王朝絵巻の華やかな世界
平安時代の貴族は、色彩豊かな雅な世界に驚きです。
源氏物語は恋物語で甘く切ない様子を垣間見る事が出来ました。
歌を詠み、恋する人に告白するロマンチックな時代ですね。
現在のスマートフォンでは、このようなロマンは生まれません。

源氏物語ミュージアムを後にして、 そろそろ、帰ることにします。
宇治駅はすぐ近くです。今日は充実した一日となりました。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成２５年８月１６日　　タッチ

梅雨も明け、盛夏の季節になりました
　京都・法金剛院
蓮の寺（礼堂前にて）

平成25年７月２１日（日曜）

古寺巡り日記

花見ごろ
７月初め〜８月上旬
「蓮の寺」とも云われる。世界中の蓮を集め、苑池や鉢に植えている。　　　
極楽に咲くという蓮の花は清楚で、しかも華麗で、心をすがすがしくしてくれる。

	ＪＲ嵯峨野線、花園駅徒歩５分で 法金剛院に着きました。 写真←は表門です。 表門に入ると、法金剛院の 境内案内図（写真↓）がありました。
次に、中門（写真→）へと入り、 受付を済ませました。拝観料５００円なり。 受付近くに桔梗が咲いていて美しい。 本命の蓮の花が早く見たいよ。

受付を済ませ、初めて蓮の花を見た のは礼堂前に鉢植えされている蓮です。 法金剛道の蓮の美しさに感銘しました。　 他では見ることの出来ない蓮の花の 美しさでしょう。 　次に、礼堂から離れ、遠くから蓮の花と 礼堂のコラボを撮ってみることにしょう！

礼堂と蓮の花のコラボが美しい。

庭園（特別名所）平安時代 青女（せいじょ）の滝 待賢門院が極楽浄土として造園させた 「池泉廻遊式浄土庭園」である。 なかでも石立の僧隣県林賢と静意 の作 青女（せいじょ）の滝は巨石 を並べた雄大なものである。 数少ない平安時代の庭園であって しかも発願者、作者がはっきりし、 その遺構がそのまま残っているのは 誠に貴重である。

境内や苑池に咲き乱れる蓮を1枚1枚撮ってみました

蓮の花が咲き乱れる苑池を散策してみました。

苑池の住民（鯉）の出迎えにビックリしました。私を極楽浄土に案内するような錯覚にです。
まるで、極楽浄土の使者の様で視線が合い私に語りかけるようです。本当に驚きました。
特に、写真に向かって左側の使者は髭の生えたひょうきんな老人の様です。そしてその隣の
使者は、私を厳しく見つめているようでなんだか私を観察しているみたいです。
実は、私は渓流釣りが趣味でアマゴや岩魚を求めています。つまり使者と同じ魚類です。
きっと，私を極楽浄土に案内するかどうかを判断しているのでしょうね。
多くのアマゴや岩魚を釣り、食べましたから、極楽浄土に行くのは無理かも？


法金剛院を訪ねて思うこと

偶然にも、こちらでも歌人西行との出会いがありました。以前、旅した吉野の奥千本にある
西行庵や、嵯峨野巡りで二尊院近くの参道端で見つけた西行法師碑、落柿舎の隣では西行井戸
を見つけました。西行が生活していた様子が伺えます、そこで詠んだ句が
牡鹿なく小倉の山のすそ近みただ独りすむわが心かな
　　　　　　　　　　　　　　　　
西行法師碑や西行井戸から、法金剛院までは近くにあります。おそらく西行法師碑
周辺は西行の自宅だったと思います。その自宅から、法金剛院を訪れ、
美貌の待賢門院を深く思慕していたと言われています。そこで詠んだ句が、

なんとなく芹と聞くこそあはれなれ摘みけん人の心知られて

又、待賢門院が亡くなられて、次の歌を残している。

紅葉みて君が袂（たもと）やしぐるらむ昔の秋の色をしたひて

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　西行

西行は、京の皇居を守る武士で高貴な方でした。世をはかなんで俗界をさけ、出家し月と花（桜）を
こよなく愛する歌人になられました。今で言う文武両道のお手本となるような素晴らしい
お方だと思いますね。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成25年7月25日　　　タッチ

梅雨の季節になりました
　京都・宇治「三室戸寺」
あじさい園
１万本のあじさいが杉木立の間を彩ります

写真中央上には山門が見えます。
平成２５年度６月２９日(土曜）

古寺巡り日記

それでは皆様、三室戸寺の行程をご覧ください。

	京阪宇治駅から三室戸寺まで１．5ｋｍです。 バスで十数分ぐらいで到着しました。そして、 駐車場から数分で、三室戸寺の山門が 見えてきました。
山門を通り抜けると、右側に見事な紫陽花 庭園が見えました。一目一万本の紫陽花は 見事です。鮮やかな紫陽花の色彩が庭園に 散らばり、まるで天国に来たような錯覚です。
	山門から直進し、紫陽花庭園を通り抜けると、 巨大な石柱「みむろどう」が見え驚きました。 そして、石段を登りきったところで、本堂と 本堂前の池に咲いていたハスの花の美しさに 感激しました。まさしくこの三室戸寺は天国 に来た気分になります。
三重塔と鐘楼を本堂前の蓮の池から 写真撮影をしました。ここが、一番天国に 近いのではないでしょうか？それほど 感激したスポットです。

本堂前の蓮の池にてハスを撮ってみました

あじさい園にて

紫陽花庭園から	山門を撮ってみました

紫陽花庭園	内の景観です

紫陽花園内にて色んな「あじさい」を撮ってみました。

旅の感想

新緑の季節（初夏）
　鞍馬・貴船を訪ねる
おもむきを知るたび、京都洛北。
平成２５年５月２８日

鞍馬寺（仁王門）

鞍馬寺・貴船神社、参詣の道順

鞍馬寺は牛若丸（源義経）伝承説話の地
神秘に満ちた逸話「鞍馬天狗伝説で有名です。

では、ごゆるりと旅日誌をご覧ください

	鞍馬駅に着くと、空模様も怪しく 雨がパラパラと降ってきました。 そして、 鞍馬駅に降りると、天狗の面がお出迎え。 ←鞍馬駅
小雨が、新緑をより一層に鮮やかに してくれました。仁王門をくぐり、 　　　鞍馬寺西門までの散策スタートです。 鞍馬寺仁王門→
	鬼一法眼社 鬼一法眼は、牛若丸に「六韜三略」の 兵法を授けた武芸の達人といわれる。 武道の祈願をする人も多い。
京都市天然記念物 大杉　樹齢８００年　 　　　樹高約53ｍ 大杉さんと親しまれ古くより一心に願えば 願いがかなうとされている。 由岐神社
	義経公供養塔 ８００年余り前、牛若丸が遮那王と 名のり、７歳のころから１０年間、昼は　 　学問、夜は武芸に励んだ時に住まいした 　　東光坊の旧跡である。義経公をしのんで、 昭和１５年に供養塔が建てられた。　　 　　　　　牛若丸は、昼でも薄暗い深山幽谷で　　 日々の生活をされたのですね。　　 森の妖精とされる天狗が今にも　　 森の中から出てきそうな気配を　　 感じました。
鞍馬寺は７７０年に鑑真の高弟鑑真禎が 毘沙門天を祀って創建したと言われています。 鞍馬寺本殿金堂（写真→） 本殿金堂から見た下界の景色↑
	牛若丸息次ぎの水 　牛若丸が毎夜奥の院僧正が谷（剣術修行 に通った時この清水を汲んで喉をうるおし たといわれる。八百余年後の今も湧きつづ けている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　牛若丸の住居から、奥の院僧正ガ谷までの 参詣道の近くにありました。きっと剣術修行 　　の後、乾いた喉が潤ったことでしょう。
義経公　背比べ石 遮那王と名のって１０年あまり鞍馬山で 修行をしていた牛若丸が山を後に 奥州平泉の藤原秀衡の許に下るとき なごりを惜しんで背を比べた石といわれている。 波乱にとんだ義経公の生涯は、この石に 始まるといえよう。遮那王が比べた石を 山にみてわがこころなほ明日を待つかな 興謝野寛
	木の根道 固い地盤の上を、杉の根が地表 を這うように広がる鞍馬山の代表的 な風景。牛若丸が兵法修行に励ん だとも伝えられています。　　　　　 　　ここが、仁王門から鞍馬寺西門までの　 　　詣道の中で一番標高が高い所なので、　　 　　　登りはここまで、後は下りるばかり　　　　　　 　になります。
杉の大樹がそびえ立ち、森厳の木が満ちる このあたり，謡曲の鞍馬天狗が牛若丸と　　　 出会ったところである。　　　　　　　　　　　　　 僧正ガ谷不動堂　↑
	義経堂↑ 歴史には文治５年（１１８９年）４月，奥州 　衣川の合戦にて自害したと伝えるが、　　　　 義経公の御魂はこの山におわし　　　　　　 護法魔王尊の脇侍（遮那王尊）　　　　　　　 として祀る。　　　　　　　　　　　　　　　　　　 奥ノ院魔王殿 ←（僧正ガ谷不動堂）　　 　牛若丸が、１０歳から１７歳まで　　 　　剣術の稽古がこの寺で行われました。
ようやく、鞍馬寺西門を通り抜け、次の 訪問先の貴船神社に行くことにします。　 橋を渡ると、貴船川の川床料理の様子が 　観えてきました。　　　　　　　　　　　　　　　　  鞍馬寺西門→

鞍馬寺を後にして、次の訪問地である貴船神社に行くことにします、

貴船川沿いに立ち並ぶ料理屋は、 孟夏の時期に涼を求め川床料理 を楽しみたい。鮎料理や冷やし そうめん最高だろうなぁ〜

貴船神社
水の神を祀る奈良時代創建の古社。

貴船神社「本宮」→ 鞍馬寺で修行していた 牛若丸が平家討伐を祈願 しに参詣したといわれています。
相生の杉（御神木）→ 同じ根から生えた２本の杉。 樹齢千年 相生は「相老」に通じ、 夫婦共に長生きの意味。 相生杉の近くに、貴船神社結社があります。 本宮と奥宮の中間にあるため中宮とも　　　　　 いわれています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （本宮→中宮→奥宮） 結社は縁結びの神。
	元はここが貴船神社本宮、度々水害 があったので現在の本宮に移した　 といわれています。　　　　　　　　　 ←貴船神社奥宮
貴船神社」は、古来恋を祈る社でもありました。 平安時代の有名な女流歌人和泉式部は、 夫との仲がうまくいかなくなって当社に お参りし、貴船川に飛ぶ蛍を見て、切ない 心情を歌に託して祈願しました。すると、 社殿の中から慰めの返歌が聞こえてきて、 ほどなく願いが叶えられ、夫婦仲が元の様に 円満になったということです。	ここは奥深い深山幽谷 霧がかかった樹木の狭間にある、 貴船神社奥宮は何か安らぎを与えてくれる 不思議な力があります。 まさしくここにはパワースポットであります。
女流歌人和泉式部が 「もの思えば沢の蛍もわが身よりあくが れいづる魂かとぞ見る」と詠んだ。 　※あれこれと思い悩んでここまで 来ますと、貴船川一面に蛍が飛んでいます。 そのはかない光は、まるで自分の魂が 体から抜け出て飛んでいるようでございます。	貴船神社本宮殿から（御返し） 「おく山にたぎりてお落つる滝つ瀬の玉 ちるばかりものな思ひそ」 ※奥山の滝の水玉のように＜魂が抜け出て 飛び散り消えていく＝死ぬかと思うほど＞ そんなに深く考えなさるなよ。 この歌は貴布禰の神明神の御返しなり 男の声にて和泉式部が耳に聞こえける となむい伝へたる。
最後の訪問地、貴船神社奥宮を後にして バスより貴船神社から比叡山電車 貴船口へ、そして帰路へと向かいました。 写真は鞍馬駅から貴船口に到着した 様子です。これに乗り帰ることにします。

新緑の季節（初夏）
　京都・伏見を訪ねる
平成２５年５月１８日

写真は　「宇治川派流十石船乗り場付近から酒蔵を背景に」　撮りました。

竜馬ゆかりの地、寺田屋は京阪電鉄 京橋から中書島で下車します。 中書島を下車すると写真↓ の様に竜馬一色でした ←長建寺

長健寺前には、十石船乗り場があり素晴らしい景観に感動しました。

名酒の町伏見

幕末のまち伏見
寺田屋

	この五右衛門風呂にお龍さんが 入浴していました。外の様子に不信を 感じ、裸のお龍さんが 左下に続く
右上から 竜馬にいち早く知らせたいため、 この階段を上がって行きました。 この階段下右側にお龍さんが 入浴していた五右衛門風呂があります。

裸のお龍さんから襲撃の 知らせを聞き、刺客を 迎え撃つ様子。 想像図

弾痕（竜馬の部屋から）	刀痕

竜馬の部屋

寺田屋浜

竜馬とお龍の愛の旅路 ここ寺田屋浜から三十石船に 乗りお龍とともに九州の 霧島へと旅たった。 ←竜馬とお龍の像